赤ん坊と2人きりの日曜日。妻はたまには子供から解放されたいと外出。基本的におとなしいと外部から言われているうちの子だが、さすがに男の子。やんちゃでしょうがない。黙っているときは集中しているときだから、邪魔はしたくないのだが、興味を持つものが、コンセントだったり、パソコンだったりと触ってほしくないものか危ないものばかりである。手先が動くようになるタイミングなので、そういうオモチャを与えてみるが、あっという間に飽きる。なぜそれが偽物とわかってしまうのか不思議だ。
目次
- イントロダクション
- 今日のテーマ
- それぞれについての解説
- 再度ポイントのまとめ
- カウンセリングの現場では・・・
- 逆説的考察
- 映画で考える心理学
- エンディング
今日のテーマ
- アンフィニッシュド・ビジネスについて知ることになります
- このフラストレーションは消滅しないで、今の自分に悪さをする可能性があります
- このフラストレーションを解消する方法を知ることになります
やりたいことをやるのはいいけど、そのほとんどはどうでもいいこと(フラストレーション発散)です。
それぞれについての解説
- アンフィニッシュド・ビジネスとは?
- アンフィニッシュド・ビジネスの問題点
- 解消方法は?
この場合、仕事のビジネスではなく、It’s non of your business(あなには関係ないです).っていうときのビジネス、つまり課題とか事柄って訳す方が近いです。つまり未完成の課題という意味で、文字通り終わっていない課題を指しています。では課題とは何でしょうか?これは、別に仕事においてやらなかればならない課題を指しているのではなく、プライベートであっても、趣味の領域であってもなんでもありです。やらなければならないという、環境や周辺から課されたやるべきという課題よりも、単純に心底これはやりたいと思っているけどやっていない、とりかかれていない、満足いくまでコミットメントをしていない事象を指していると私は解釈しています。
そして、このやりたいけどやっていないという課題は、おそらく幼少期に発生しています。あなたを取り巻く状況や環境、タイミングなどにより、その課題にトライすることができなかったのです。問題は、このトライできなかったという事実そのものではなく、できなかったということによる感情の未消化です。たとえば、夏休みに約束していたプールに連れて行ってもらえなかったという出来事があったとします。この出来事そのものに問題はありません。ああ、父ちゃん大事な仕事が入って連れて行くことができなくなってしまったんだなあ。父ちゃんは会社でみんなに必要とされているんだな。父ちゃんのお仕事のおかげでみんなこうやって屋根のある家で、ごはんが食べられて学校に行けるのだものな。などと腹の底で納得ができる(心をいいきかせるのではなく)のであれば、フラストレーションがたまることはありません。ですが、A君もB君の連れて行ってもらっているのになんでうちだけいけないんだ!くやしい!お父さんいつも約束を破ってばかりで!ゆるせない!どうせ僕は悪い子で、行きたいという夢をかなえてもらえる資格がないんだ。。。悲しい。といったような感情やエネルギーのわだかまりが残ってしまうことがあります。もちろん、純粋に泳ぎたい!でも泳ぎに行けない。。。というわだかまりもあります。そのできなかったというフラストレーションという名のエネルギーは、消滅することなく、あなたの無意識をずっと生き続けているのです。そして、それは「プールで泳ぎたい」という欲求として生き続けます。
そして、この「プールで泳ぎたい」フラストレーションが解消されたくて時々顔を出します。社会人になって金銭的余裕ができてから、子供が大きくなってから、老後になってから、急にサーフィンを始めたり、ピアノを習い始めたり、英会話を習い始めるのも、このフラストレーションの発散のためだったという場合も多いはずです。ある程度やると満足できるのですから。始めることで、わだかまりがなくなって、無意識レベルでの動機(フラストレーション)が消滅してしまったからです。
問題点が2つあると思います。
1つ目はきりがないということ。こういったこと(例:ピアノを習う)にはお金はもちろん、時間を継続的に確保しなければならないのでエネルギーを要します。ピアノだったらともかく、アフリカに行くとか世界のラグジュアリーホテルを豪遊して回るとか、コストがものすごくかかることだと大変です。しかもアンフィニッシュド・ビジネスが1つであればいいのですが、いくつもあるのが通常ですので、やることで解消するのは、きりがありません。
2つ目はこの衝動的なエネルギーによって、人生の優先順位がくるってしまうことがあり得ます。突然会社を辞めてしまって、そういう時間やエネルギーを確保しようとする人もいます。場合によって、そのエネルギーは大きすぎて、人生を狂わせてしまうリスクを内包しているのです。
一番手っ取り早いのは、トライすること。つまり実際にやってみることです。
もう一つのやり方は、このフラストレーションを生み出している価値観と再度しっかり対面することです。さきほどのプールに連れて行ってもらえなかった例のように、行けなかった一面だけをみないで、お父さんはどうして子供をつれていけなかったのか、大人のあなたの視点で多面的に眺めてみて、フラストレーションを解消し、それでもやりたいことなのかを見ていきます。(それでもやりたいことというのは人間生まれながらにしてもっているものです。それは言い方を変えれば「あなたらしさ」ともいえるでしょう)
再度ポイントのまとめ
- アンフィニッシュド・ビジネスは幼いころの感情のわだかまり
- 成人してからも、わだかまりを解きたくて、衝動的にやろうとする
- 実際にやるか、わだかまりの感情を放出することで解消は可能
カウンセリングの現場では
英会話をやりたいのも、TOEICで高得点を取りたいのも、幼いころに海外旅行にいってトイレがどこにあるのか聞けず、おもらしをしてしまったことが恥ずかしいということかもしれません。そしてその恥ずかしさの克服が、本人の気づかない間に英語を話せることになり、それが実現しないので、もどかしさだけが残っていて、いつまでも英語ができないことが不快で、気になってしょうがないのかもしれません。このように「気になってしょうがないこと」も焦点を当てるべき一つのポイントといえるでしょう。意識のバリアの先にこういう記憶がある人は、催眠状態になってもらって思いだしてもらったり、そうでない人は、英語にこだわっている自分とのチェアワークにより、気づいてもらったりして、その未解消の感情を発散してもらうよう促します。
逆張りを考える
アンフィニッシュド・ビジネスもいってみればエネルギーの塊で、行き場がなくて困っているものです。ですのできちんとした方向を与えることにより、そのエネルギはプラスのエネルギーとなります。その習い事を始めるためには、お金も貯めなければならないし、時間もつくらなければならないので、貯蓄をし、浪費を減らし、仕事を優先順位をつけて効率的にこなす。というようなエネルギーとなるわけです。が、無意識がやることですので取扱いは細心の注意が必要ですね。。。
映画で考える心理学
ローラがマフィアのメンバーの彼氏がなくした麻薬の販売代金を20分以内に用意しようと全力で走るという映画。3部作になっているが、3つともほとんど同じ話で結論が異なる構造になっている。人生、微差が大差を生むことや、やり直しを期待する人間の態度(そんなもの現実にはないが、それを妄想するのが人間)、同じことを繰り返す世界観(ニーチェ)など盛り込まれている。まあ、こんだけローラのように、考えることはほとんどゼロで、エネルギッシュに行動だけする(ひたすら90分間ほとんど走っている)人生があるなら、アンフィニッシュド・ビジネスはおこらないかもと思うが、結局最初の2話は悲しい結末なので、全力でやったからって、アンフィニッシュド・ビジネスにならないとは限らないということがここからもわかる。結局わだかまらないようにするのは、エネルギッシュにやる、と同時にその後どう「起こったことをかまうか?」なんだろうな~。
ラン・ローラ・ラン 最初から最後までひたすら走ります。
出だしの続き。。。
結局、とことん取り組む&何回も試行錯誤する→ある程度わかってくる→飽きる、なのはリアルであれオモチャという偽物であれ同じ見たいだと途中で気づく。Youtubeの動画を見せたり、TVゲームを与える親っていうのは、その飽きない部分を用意に与えられるから楽でやっているんだろうなー。と段ボールを与える自分と同じ部分に気付く。こういう親と同じにはなりたくないと思っていたんだけどなー。結局人間の意思は弱い。どうやら弱いことを前提に今後のことを考えた方がよさそうだ。