【映画で考える心理学】ドラゴン桜

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ドラゴン桜はドラマですが、ここで無理やり取り上げます。笑

ドラゴン桜は偏差値40と最低の高校が倒産寸前の状況で、起死回生を狙う弁護士桜木が、超進学校に学校を変えるべく、特進クラスをつくり、今までロクに勉強もしてこなかった子たちを1年で東京大学に入れるというストーリー。ドラマになっているが、むしろストーリー仕立てで、受験における各科目のポイントや、東大受験が他と大きく異なる点などを明確化し、ノウハウ集のようになっているところが面白く、当然ストーリーになっているので頭に入りやすく理解もしやすくなっている。もっともこれだけでは東京大学には入学できないのだろうけど、いけるような気になるぐらいの説得力となっている。まさにノウハウドラマ。しかしながら、東京大学受験というのはあくまでも表のテーマで、それよりも、人生における戦略論、戦術論、つまり自分の人生をどうやって生きるのか、その指南になっているのが面白い。

最も大事なのことは戦略でなく覚悟を決めること。

何を人生目指すのか?これがないと始まりません。人生といわないまでも、1年後どうなっていたいのか?具体的であればあるほど実現できます。作品では最初から東大と決まっていました。桜木弁護士の戦略は明確でした。東大のみ。1.目標にかなっている。最大の目標は進学校としてのミラクルを起こすこと。東大は日本の最高峰であること。世の中の人は中身といいながらも、最初はブランドで見るという事実。東大は勉強ができる、努力をした、というブランドを得るには最高。最低偏差値の学校から5人東大が出れば、一体どんな教育をしたのかと十分な話題と宣伝になる。2.現実的なプランがある。また東大は基礎がしっかりできているかを問われ、特に理系1ではその基礎力が十分に発揮できるので、1年で間に合うということ。(作品によると、偏差値の高い私立や、東大でも文系は、知識量を問われるものや、社会常識の情報量を問われるものが多く、1年では無理。無理なものはあっさり捨てる)3.戦略に邪魔なものは捨てる。これがほとんどの人ができません。なぜなら、失うものが結構あり、また周りの避難や摩擦も大きかったりするからです。ですが、桜木弁護士は戦略から徹頭徹尾ぶれません。たとえば、他の大学や学部へ行く準備を一切しません。なによりも常識ではもっとも大切な、大学にいってなにをやりたいか、将来何になりたいかという思いも生徒に捨てさせます。

そして、こういった斬新なことを実現するにあたり、当然反対にあいます。倒産目前にもかかわらず、他の先生も現状が変わることを受け入れられません。一切協力もしてくれません。生徒側は、勉強をしたくないですし、東大にいけることを鼻から信じていないわけですから、特進クラスへの希望者も集まりません。そういった環境の中で、戦略を進めるためには、他の選択肢がない状態に自分を陥れないといけません。大体戦略というのは、大胆で実現不可能なことだが必ずやることです。(すみません、心理学でなく経営論になってきてます)。戦略には撤退プランは基本ないわけです。まあ、そんなことを考えなくても、周りがどうせ沈むと思っている船の船頭が、この船が沈んでも別の船があるとおもっていたら、だれも乗りません。船頭が必死であることにこころをうたれて、初めて乗る人がいて、進み始めて、少しずつ信じる人が増えていくわけですから、孤軍奮闘が絶対条件です。それに必要なものはやっぱり覚悟です。だれも賛成してくれる人がいない中、桜木弁護士は東大特進クラス設置の準備を進めます。ときどき描かれていますが、桜木弁護士は全然寝てませんね。そんな様子全く見せませんが。

戦略完遂にもっとも大切なものは補給。

戦略に必要なものは覚悟と書きました。その覚悟が決まれば次は戦術を実行するわけですが、この戦術がもっとも大切だと思っている人が多いように思います。東大受験にいうと、数学はどうやって解くとか、各教科に対する戦術の話にどうしても目が行きがちですが、一番大切なのは、エネルギーの配分でしょう。(もちろんお金の問題、もっというと食うことが一番根源にありますが、それは作中にはないので割愛します)。作中では、毎日を全力でやり続けることがもっともよいことだ、や、すぐ学習効果がでて、やった分だけ結果が直線的に出てくるものという思い込みに対し、誤解や人間の本能的な部分をとりあげ、それを戒めていますね。マラソンを全力で走れないのは当たり前なのですが、それよりも走らない日をつくらないにはどうしたらよいかとか、スタートをうまくダッッシュをするにはどうしたらよいかとか、休みはどうやることでエネルギーをチャージできるかとか、休んでもそのあとやることに取り掛かれるようにはどのような工夫ができるかとか。その中でも作中では、ストレスのマネジメントやスランプの取り組みについてが描かれています。結果がついてこないとそこへの努力が大きければ大きいだけストレスが増えます。最初に抱いた思いを振り返ることで、パワーを取り戻していますが、これはエンパワーメントの一つの手法として、カウンセリングでも使われる手法です。気持ちとイメージは連動していますので、現状から気持ちを遮断し、やる気になったときをイメージして、その時の感情を再び想起させるわけです。スランプの際に水野は桜木弁護士に、今までやった勉強をスケジュール帳にすべて書き出す作業をさせられるシーンがあります。書き出すことで、どれぐらいのことをやってきたのかを想起させると同時にその蓄積の量を客観視し、実感できるというワークで、水野は失っていた自信を取り戻します。これは行動認知療法の一種といってもいいですね。長いマラソンですので、エネルギーの配分や補給、効率化、なくなった時のバックアップを想定しておくことがとても重要です。

型を身に着けること

型を身に着けるというと、とても堅苦しいし、没個性的で自分らしさを犠牲にしていると捉えるのが一般だと思います。まー、要するに道徳的で面倒だと。ドラゴン桜では、この面に喝を入れています。(型の重要性は何度かこのブログでも取り上げています。)受験の半年以上も前から、試験時間にもっとも脳が活性化する時刻の寝起きを強要されますし、鉛筆の持ち方や、勉強するときの姿勢、勉強のリズムなどを体に覚え込ませられます。自分のやり方とか方法といったが不要にこだわることが間違いだということを柳先生と桜木弁護士が生徒に言うシーンがありますが、型を覚え、身に着けることで初めて自分らしさなどの創造性を発揮できるわけで、勉強のやり方も同じだと教えています。選択式の教科で理科を2つ、物理、地学、科学、生物から選ぶ際にも、どちらから解くかを決め、その準備で模試を解くとかも、一種の型といえましょう。ちなみに、この作中では指摘されていませんが、型の最大の利点は、やはり無意識が勝手に正しい処理を行うという点につきます。つまり、やりたくないとか、眠いとか、あるいはテレビが見たいとか、寝転がりたいとか、そういう誘惑とは関係なく、型のスイッチがはいったら、型を始められるというところです。朝4時になれば勝手に起き、5時になったら電車に乗り、6時になったら勉強を学校で始めらるということです。また、型はコツコツと継続を習得に要するものにも最適です。毎日決まった時間になったら、その練習をする、という行為を自動化するわけですね。

他にも教訓がたくさんあるけれど・・

現実を受け入れる力、基礎の大切さ、基本ルールをよく理解することの大切さ、まず自分で考えるというい態度、先人の成功例を素直に受け入れること、などなど。どれも重要な教訓だといえます。しかし、結局ここまで来るとお気づきだと思うが、これだけのことを同時に意識的に人間はやれません。これまでやったことがないのであればなおさら、100%不可能です。でもできる人がいる。なぜか?それは、これらのことを1つ1つやっていくうちに、無意識にできるように、自分を飼い慣らした(一面だけ捉えられて誤解される恐れがあるが、自分をロボット化できた)からだといえます。さっきの型を身に着けるやり方で、これらを身に着けていくのです。それが人生に成功する方程式なのではないでしょうか?


長澤まさみがかわいい。


原作はもっとおすすめ。

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